個性的で人と被らない名前のことを、キラキラネームと世の中が言い始めてから、10年以上が経っています。
みなさんは、キラキラネームと聞くと、どんなイメージをもちますか?
個性的な名前が多くなった今、平成時代よりは受け入れられやすくはなったと思いますが、それでもまだ「ひどい名前だな」とマイナスなイメージを持つ方が多いと思います。
では、具体的に、どんなキラキラネームが世の中の人々に“ひどい”と思われるのでしょうか。本日は、その当たりについて、詳しく紹介していきたいと思います。
キラキラネームってどんな名前?
キラキラネームの定義とは
キラキラネームに、明確な法律上の定義は、実はまだありません。
キラキラネームと呼ばれる前に“DQNネーム”と呼ばれていた時代があったことを、みなさん覚えていますか?伝統的でない当て字、外国人名、創作物の登場人物名などを用いた奇抜な名前が流行しだしたのは、1990年代半ば以降と言われています。
2000年代に入ると、そのような名前をネットスラングとして“DQNネーム”と呼ぶようになりました。
2010年代以降になると、マスメディアがマイナスのイメージをやや薄めた“キラキラネーム”という言葉を造語し、以降広く使用されるようになりました。
キラキラネームの特徴を知ろう
キラキラネームによく見られる特徴は、
「当て字や難読漢字を使っている」
「アニメやゲームの影響を明らかに受けている」
「英語や外国語のような読み方をする」
「意味より響きを優先している」
「漢字の本来の読みと無関係である」などが挙げられます。
例えば“愛”という名前だと、“あい”と読む場合は一般的な名前ですが、
“らぶ”と読む場合は音の響きを優先しているのでキラキラネーム、
という風に考えられます。
キラキラネーム 実在するものはどんなもの?
ここからは、実在する、もしくは実際に出生届で提出されたことがあると言われている個性的な名前を、3つのジャンルに分けて紹介します。
漢字の使い方が「ひどい」キラキラ!なネーム
まずは、漢字の使い方がキラキラしている名前を紹介します。
「希星(きら)」
未来的なイメージや、ロマンチックな響きを優先してつけられた名前と考えられます。確かに響きはかわいいですが、漢字だけを見て“きら”と読むことができません。
「美音(めろでぃ)」
英語の読み方を使用し、無理やり当て字を使用した名前と考えられます。
「黄熊(ぷう)」
アニメのキャラクターから響きを取り、漢字は当て字・・・にも、もしかしたらなっていないかもしれません。
「男(あだむ)」
欧米かぶれ風の当て字になります。
「今鹿(なうしか)」
これはアニメのキャラクターから響きをとり、英語読みも組み合わせています。どれも、一発で読み方を当てるのは難しい、確かに個性的ではあるけれど、少しやりすぎ?な印象を持ってしまう名前です。
社会的に問題があるひどいキラキラネーム
社会的に問題がある印象を与える名前を紹介します。
「悪魔(あくま)」
まずは「悪魔(あくま)」1990年代に実際に出生届が出され、一度は受理されましたが、法務省の判断で子どもの名前に妥当ではないと指示がでたため、別の名前をつけるように改めて親に指導が入りました。
なぜこの名前についてここまで詳しく書けるかというと、なんとこの後裁判にまで発展しているからです。
当時はニュースにまでなり「悪魔ちゃん命名騒動」とウィキペディアに今でも載っているほど。提出した時点から、社会的に問題となった名前になります。
「泡姫(ありえる)」
つぎは「泡姫(ありえる)」この名前は、2013年にキラキラネームとして話題になった名前です。
アニメのキャラクターから響きをとった名前ですが、こちらは漢字が問題となりました。風俗業界用語で、ソープランドで働く女性のことを“泡姫”と呼ぶ場合があるからです。
風俗業界のことを知らず、響きと漢字がかわいい!と思い、思わずこの名前をつけてしまったのかもしれません。実在する泡姫さんは、すでに改名していると言われています。
「王子様(おうじさま)」
最後は「王子様(おうじさま)」
すんなりと読むことはできるし、漢字も難しくありませんが、
自己紹介・就職活動など、社会生活で明らかに支障をきたすことが安易に想像できます。
実在する王子様さんも、すでに改名していると言われています。
社会的に問題になる名前は、他の個性的な名前とは影響力が違う印象を受けますね。
思わずなるほど・・・な読み方キラキラネーム
読み方が一風変わった名前を紹介します。
「七音(ドレミ)」
まずは「七音(ドレミ)」西洋音楽で“ドレミファソラシド”を音階と呼び、7音で構成されています。
そこから、七音をドレミという読み方にした名前です。
私は実際にこの名前をつけられた女の子を知っているのですが、
名前の読みと意味を聞いたときは、そんな発想があったのか!と目から鱗でした。

「月(ルナ・ムーン)」「海(マリン・オーシャン)」
つぎは、「月(ルナ・ムーン)」「海(マリン・オーシャン)」
どちらも英語読みを当てるパターンです。漢字一文字で印象的だし、
読み方が個性的で、確かになかなか人とは被らない名前ではあります。
一発で読み方を当てることは難しいですが、ここまで紹介してきた名前よりは、
読み方を説明すれば意味は伝わりやすい印象です。

ひどいキラキラネームの影響は?
ひどいキラキラネームのデメリット
多様性の時代と言われる今なので、個性的な名前を以前よりは
受け入れられやすい世の中にはなっていると思います。
それでもやはり、やりすぎたキラキラネームには、
デメリットが付き物です。
ここまでに紹介した中でも
「泡姫」や「王子様」といった
個性的すぎる名前では、子どもの頃のいじめにもつながります。
いじめる方が悪いとは思いますが、大切な子どもが、
親が一生懸命考えた名前が原因で
いじめられることになったら、とても悲しいですよね。
また、大人になってからも、就職活動で悪影響を及ぼすリスクが
高いとも言われています。
本人がどれだけ頑張って優秀な成績を残していても、
まずは履歴書から見られることが多い日本の就職活動では、
個性的な名前が与えるマイナスな印象を拭うことは
なかなか難しいと考えられます。

名前を子どもが好きになってくれなかったら
個性的で、周囲にマイナスな印象も与えない名前ができた!
と思っていても、
子どもがこの名前を気に入ってくれるのかどうか、
不安に思う方も多いと思います。
名前は一生ものと言われますし、
周囲の人に隠すこともできないものです。
一生懸命考えた名前であれば、胸をはっていただきたいとは思います。
ですが、もしも子どもが名前を気に入らず、
大きくなるにつれて悪影響がひどくなっていった場合は、
改名もすることができます。
実際、社会的に問題になった方たちは、すでに改名をされています。
自分たちが思いもよらなかった悪影響がでてしまった場合は、
そんな手段もあるのだなと知識として持っておいて損はないでしょう。

まとめ
本日は、どんな名前が“ひどい”と思われる
キラキラネームに当たるかどうかを、
実在すると言われているキラキラネームを元に
紹介させていただきました。
個性的すぎる名前だと、
子ども時代はいじめにつながったり、
大人になると就職活動で不利になったりすることもあります。
また、出生届の提出段階で社会的な問題に発展する可能性もあります。
人とかぶらない名前は、特別感があり素敵ですが、
親との世界しかほぼない赤ちゃんのときだけでなく、
未来のことまで視野に入れて名前を考えることが大切ですね。
